人間ドックは保険適用できる?

人間ドックは健康保険が適用できないため、原則自己負担

人間ドックは特定健診とがん検診を同時に行うものです。

国民保険加入の方は通常は自治体で特定健診がん検診ともに40歳から受診対象となります。
社会保険加入者は健保組合の特定健診が20代または30代で始まります。がん検診は40歳からですが勤務先の体制によっては健保組合では行わず、自治体のがん検診を受けることになります。

人間ドックは健康保険の対象にはならず、また通常はその費用は自己負担となります。
しかし、企業によっては補助金が出たり、まだ一部ですが自治体での特定健診とがん検診(実質的な人間ドック)を地区の医師会に委託し費用を負担することがあります。

健保組合の健診は指定された医療機関や検診車で、国民保険の場合は自治体の施設で受けることが一般的で、時期も機関が決められているのが通常です。
人間ドックは検査内容や費用の選択肢も多く、都合のいい日に受診できるメリットがあります。

ケースバイケースで補助金や助成金が利用できる場合も!

千葉県松戸市では、松戸市国民健康保険と後期高齢者医療制度の保健事業として「人間ドック費用助成制度」を実施。助成額は1人につき1万5000円です。筆者のかかりつけの病院はこの事業の委託医療機関で、日帰りと1泊2日の人間ドックを行っています。費用は、日帰りは4万5000円、1泊2日は7万5000円なので、この助成を受ければ、日帰りは3万円、1泊2日は6万円で受けられることになります。

ケース1 民間保険会社を利用した場合

日本生命では、「人間ドック・脳ドック割引」のサービスがあり、全国の提携医療機関で、最大30%割引で受けられます。東京海上日動あんしん生命では「人間ドック・脳ドック、がんPET検診優待サービス」を提供。これらを受けられる医療機関を紹介してくれたうえ、5~20%の優待割引料金で利用できます(医療機関、検査内容で割引が適用されない場合がある)。みなさんが契約している生命保険会社に同様のサービスがないか、調べてみましょう。

また、健康診断を年に一度受けていると、結果を提出することで保険料が安くなる場合があります。

ケース2 社会保険に加入の場合

勤務先が加入している健保組合に決められた医療機関以外での人間ドックの受診に対して補助金が出る場合があります。
また、会社が独自に従業員に補助をすることもあります。会社の厚生課にお尋ねいただくと回答してもらえます。

ケース3 国民健康保険に加入の場合

特定健診がん検診ともに無料または安い費用で受診することができます。
特定健診は年に一度。がん検診は1から2年に一度です。
人間ドックと違い、受診場所や時期が違うので個別に二度受ける必要があります。

自治体によっては胃がん検診をバリウムではなく胃カメラを開業医に委託して選ぶことができます。
特定健診もがん検診も同時に受けられる実質人間ドックの内容の健診を地区の開業医で受ける補助をする自治体が出てきました。
健診を受ける体制が改善されてきています。自治体により異なりますので、お問い合わせください。

受診する前に補助金、助成金利用の対象者かチェック!

自治体やお勤めの会社の健保組合によっては指定された医療機関以外での人間ドックの費用の助成をする場合があります。
自治体のホームページや会社の厚生課にお問い合わせいただくと助成の対象になっているかを確認できますので、ぜひお試しください。